腕時計には無頓着というか興味があんまりないこともあって、長いことつけていませんでした.1年くらい前から再びつけるようになったものの、7,000円くらいのセイコー5を色違いで2つ買ったりとそれほどお金をかけていませんでした.
とはいえ、上司にも「年相応のものを持ったら」と言われたり、自分でもちょっといいものを持ちたいという思いもあってしばらく前から機種選定をしていました.
購入にあたっての条件は、
・機械式であること(クオーツは電池が切れた時の電池交換が面倒なため)
・重量感のあるものはイヤ
・金属ベルトより革ベルト
・クロノグラフのような多機能な製品はいらない
・できればパワーリザーブはほしい
・裏面がスケルトンなのがいいな
というあたり.予算は特には決めていませんでした.
ブランドに関してもそれほどこだわりはないのですが、ハミルトンやセイコーあたりかなという感じで.
最初に考えたのはハミルトンのJAZZMASTER OPEN HEART AUTO.前面が部分的にスケルトンになっているあたりが魅力なのですが、周囲に相談しても評判が芳しくないというか、いい大人が持つには子供っぽすぎるんじゃないかと.えー、好きなのだけどなこういうの.とはいえ、きちんとしたいいものを1本持つという目的からすればちょっと冒険しすぎじゃないかという点は自分でも感じたので、とりあえず見送りに.
次に…… と考えたときにふと思い出したのが、何年か前に店頭で見かけた、セイコーのブライツの文字盤が琺瑯(ホーロー)のモデル.琺瑯ならではのややこってりと立体感のある文字盤が魅力的に見えたので調べてみたところ、現行のブライツには琺瑯のモデルはない模様.
他の製品を調べたところ、プレザージュにいくつか琺瑯のモデルがあることを発見しました.
最初にいいなと思ったのはSARX027というモデル.非常にシンプルなデザインで、文字盤にあしらわれている数字は自分も以前に所有していた渡辺力デザインによるものというのも魅力でした.が、あれこれと見ていくうちに最終的に目が止まるようになったのはSARW011というモデル.細身のローマ数字とパワーリザーブ、そして青く反射する針が魅力でした.
ところが機種も決まったことだし注文するか、と思ったら大きな問題が.琺瑯モデルは生産数が限られており、在庫を持っている店が非常に少ないのです.ヨドバシカメラで見てもすべての店舗で在庫はなし.セイコーのサイトの説明では琺瑯の文字盤を作れる職人は1人しかいないとのこと.
ダメもとでとりあえず買いに行ってみるかと新宿のヨドバシカメラに向かい、店員さんに尋ねると「プレザージュの琺瑯モデル」と言った時点で「ないです.取り寄せすれば運が良ければ1ヶ月くらいできます」と即答される始末.待っていてもこのままでは手に入らないので取り寄せ注文して納期を翌日教えてもらうことにして帰宅しました.
そして翌日.かかってきた電話によると、セイコーに1本だけ在庫があってとりあえず押さえたけどどうする?と言われたので、もちろん注文することに.それから1週間後、思っていたよりも早く入手することができました.
FUJIFILM X-T1 + XF60mm F2.4 MACRO
正面から見ると、琺瑯独特の立体的な感じはわからないです.それから針も黒く見えて、大人しい印象がします.
6時の位置には日付がありますがあんまり見やすくはないですね.しかしながら、一周で1ヶ月なので月半ばとかいう感じでイメージを掴みやすいのは利点です.
FUJIFILM X-T1 + XF60mm F2.4 MACRO
少し文字盤を傾けると、琺瑯ならではの立体感と文字の青さが見えてきます.
FUJIFILM X-T1 + XF60mm F2.4 MACRO
光の加減ではここまで青く見えます.
FUJIFILM X-T1 + XF60mm F2.4 MACRO
裏面はスケルトンです.よくいえば実用的、悪くいえば面白みのないムーブメントです.
落ち着いたデザインながら琺瑯の文字盤や青い針など、仕掛けがなされていて非常に気に入りました.
バンドはクロコダイルなのですが、これからの季節、暑くなって革バンドには厳しいので、なにか代替になるようなものを探そうかなと考えています.