高野山では宿坊に泊まったことはすでに書きましたが、宿坊、つまりお寺に泊まるということは朝から勤行があるわけでして.前日に部屋に入った時に、明日は本堂に朝6時半に来てくださいと伝えられました.しかも浴衣は不可.
正座はつらいですが、朝から勤行というのは身が引き締まる感じがしました.
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勤行が終わると、部屋に朝食が用意されていました.通常であれば、朝食は広間でいただくことになっているようですが、この日の宿泊者は自分だけでしたので、このような計らいをしていただけました.
見た目が牛肉の煮込みのようなもの、食べてみると肉とは違うのですが、かといってなにであるかわからないので尋ねてみたところ、大豆の加工品だそうです.
がんもどきは美味しい出汁がしみこんで満足な一品でした.
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ところでこの成福院の湯呑みはこのような紋が入っています.毛利家の紋ですね.戦国大名の庇護を受けているお寺が多いそうで、真田家の庇護を受けているお寺は大河ドラマの影響で今年は宿坊の引き合いも多いそうです.
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宿泊代を支払い、車と荷物を置かせてもらって、街に出ました.
まずは高野山の代表的寺院である金剛峯寺に.
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本来、高野山はすべてが金剛峯寺の敷地であり、それを象徴するかのように、非常に広大です.
これは「蟠龍庭(ばんりゅうてい)」と呼ばれる石庭.2,340平方メートルもあり、国内でも最大級の石庭だそうです.
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広大な寺院内の途中でお茶とお茶菓子をふるまわれました.
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金剛峯寺を出て、ずっと東に進むと「奥の院」があります.ここは弘法大師を祀っているところであり、それと同時に広大な墓地でもあります.墓地なので写真は撮りませんでしたが、名だたる戦国武将の墓がそこかしこにありました.
宿泊のお会計をしている時に、10時半に弘法大師に食事を運ぶ儀式があるのでその時間に行くことを勧められたので、行ってみたところ、駕籠に食事を入れて運んでいる様子を見ることができました.一般的に仏教は死んだら極楽浄土に行けるというものではありますが、密教の場合は即身成仏といって肉体を持ったまま悟りを開いて仏になるという教えであり、弘法大師はいまも生きており、食事をこうして運んでいるのだそうです.
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こうして奥の院にも参拝してから、お土産を買ったり、さらに近くの和菓子店でお茶をいただきながら一息ついたりして高野山をあとにしました.行きは紀伊半島側から上ってきましたので、帰りは反対側の奈良方面に下り、名阪国道や東名阪道、伊勢湾岸道、新東名を使って帰りました.
昼ごろ高野山を出て、途中の天理PAに立ち寄ったところ松屋があったので牛丼をいただきましたが、やっぱり肉って旨いなとしみじみ思いました.まだまだ精進が足りないようです.
GPSロガーのデータをマッピングしたもの.走行距離は約1,200kmほどでした.