万年筆を購入しました.
万年筆を以前に使っていたのは中高生くらいの頃、1,000円くらいで買った記憶があります.万年筆とか使うのってオトナっぽくておしゃれとかそんなような理由で買ったはずです.
そして、今回も似たような理由で購入しました.25年たっても基本的な思考パターンは変わらないようです.
オトナの贅沢品というと、カメラ、自動車、バイク、腕時計なんかと並んで文具、とくに万年筆があげられます.自動車なんかは実用性を重視して買う人が多いですが、100円やそこらでペンが買える今となっては万年筆なんてのは完全に趣味の領域ではないでしょうか.
購入するにあたってはWebで検索していろいろと調べました.
やはりマニアの皆様ともなると何本もの万年筆を持っており、あれこれと意見を述べられているところなんかは趣味性の高さを物語っている感じがしました.
情報収集してわかったのは、国内メーカーだと1万円くらいの製品がペン先などの機能性で一定の基準を満たしたベンチマーク的な製品を作っており、各社とも力を入れているということです.
主な国内メーカーというとパイロット、セーラー、プラチナの3社があるのですが、パイロットでいえばカスタム74、セーラーでいえばプロフィットスタンダード、プラチナでいえば#3776あたりがそれにあたります.
で、今回購入したのはこれ.
RICOH GR DIGITAL IV
プラチナの#3776 CENTURY ブルゴーニュです.お値段は10,500円(税込み).
数ある選択肢の中からこれを選んだ理由は
・濃いめの赤のスケルトンボディ
・キャップ内部に特殊機構を備えてペン先を乾燥から守る
という2つです.
スケルトンの製品というと、これみよがしに内部が透けて見える(まあスケルトンなので当然といえば当然なのですが・・・)ものが多くて、そのくせ内部の作りが雑だったりしてげんなりするのですが、この万年筆は透明率がかなり低めでうっすらと内部が見える程度です.「ブルゴーニュ」という製品名が示すように、熟成したワインのような上品な赤を狙った色合いだそうです.
ペン先の乾燥を防ぐ機構は「スリップシール機構」と呼ばれ、気密構造にすることでインクの蒸発を防いでペン先にインクが詰まるのを防ぎます.これにより、通常であれば1ヶ月半でインクが3割まで減るのに対して半年経過でも8割以上、1年半でようやく3割といったように、インクの減りを抑えることができるのです.
RICOH GR DIGITAL IV
ペン先.自分は「F(Fine)」つまり細字を選びました.ペン先の柔らかいものがほしくて、カスタム74のSF(Soft Fine)も試し書きしてみたのですが、ペン先がしなるぶんどうしてもインクの出る量が多くなるようで字が太くなってしまいます.
これだけコンピュータが普及している状況なので、万年筆を使ってなにかを書く必然性は低く、自分に当てはめれば一部の手書き伝票やメモ書き、郵便物の宛先程度でしょうか.とはいえ、気に入ったペンで書くことで雑務の気晴らしになるかもしれない、そんな感じで購入してみました.少なくとも今は普段であれば敬遠したいような伝票書きもしてみたい気分です.