ディーラーに出かけたところ、「新型デミオの6MTディーゼルの試乗車があるんですが試乗しませんか?」とお誘いを受けたので、軽く試乗してきました.
RICOH GR
ボディカラーは、ソウルレッドプレミアムメタリック.グレードは最上位であるXD Touring L Packegeです.お値段は199万8,000円.
RICOH GR
L Packageなのでシートがハーフレザーになり、シートや内装がホワイトになって華やいだ雰囲気になります.自分が乗っているロードスターはほぼ黒一色の内装なので、ちょっとうらやましく感じました.
シートの感触もしっかりとしており、L Packageの価格を考えれば納得ではあるのですが、デミオというエントリーレベルの車からは想像もつかない出来映えです.
RICOH GR
試乗車は100km程度しか走っていない新車.エンジンがかけられた状態の車に案内されたのですが、車の前にいればさすがにディーゼル特有のガラガラ音は聞こえますが、音量は抑えられています.試乗ということでちょっと深めにアクセルを踏んでみましたが、CX-5同様にディーゼルとは思えないほど軽々と回るのには驚きです.
アクセスペダルがオルガン式でロードスターのペダル位置と異なるので最初は戸惑いましたがすぐに慣れました.
ヘッドアップディスプレイが搭載されていますが、着座位置とステアリングのチルト位置によってはまったく見えないですね.見えないのは適正な位置にシートとステアリングがセットされていないということなのかもしれませんが.
RICOH GR
6速MTです.デミオの試乗車でMTを用意するのはなかなか勇気のいることのような気もしますが、それだけ力を入れているということなのでしょう.
シフトの入り方はFFなのでワイヤを使ってミッションとつながっていることもあってかソフトです.ロードスターのようなダイレクト感はありません.またシフトの移動量も大きめ.とはいえ、これはロードスターのような手首の返しだけでシフトチェンジできるものと比べるのが間違いかもしれませんが.
坂道発進でもブレーキペダルからアクセルペダルに踏み換えても下がらないようにアシスタントシステムが装備されていました.
ディーゼルで低回転からトルクもあるので、6速MTはややもてあまし気味でした.頻繁にギアチェンジしなくてもトルクで引っ張っていけるのでついルーズな運転になりがちです.ガソリンは5速MTだそうですが、ここは入れ替えたほうが合っているような気もしました.ディーゼルのほうが値段も高いのでこういう違いを与えているとは思いますが.
RICOH GR
ダッシュボードにもホワイトのステッチ入りのパッドが貼られており、上級グレードとはいえ「コンパクト=安物」という価値観を払拭する仕上がりです.
ナビはいろいろといわれているマツダコネクトですが、今回はナビ操作はしていないのでとくに評価はなし.しかし甲州街道(国道20号)の側道を走っていたときの画面下の道路標記に「国道」としか表示されなかったあたりに、悪評の一端を見た気がしました.
ほんの数キロだけ走っただけですが、自分の印象をまとめると
・コンパクトカーの乗り味ではなく、もっと高級な車に乗っている感覚
・ディーゼルエンジンは回すと特有の音はするものの抑えられている
・下からトルクがあるんで乗りやすい、踏めばデミオとは思えない加速感が得られる
・ステアリングは軽めだが、ロードスターと比較しての印象なので一般的にはこんなもんなのか
・これだけ豪華にしちゃうとアクセラ売れないんじゃないの?
という感じです.
とかくコストダウンと燃費ばかりが追求されるベーシックカーですが、作り込みの良さと高級感で別格ともいえる仕上がりを感じました.