RICOH GR
富士フイルムのX100Tを購入しました.
X100TはAPS-Cサイズの撮像素子を搭載した、フルサイズ換算35mm F2の単焦点レンズを搭載したカメラです.レンズ交換式ではないので種別としてはコンパクトデジカメという分類にもなりますが、もはや今のデジタルカメラはミラーレスカメラの台頭などにより、かつてのフィルムカメラの頃のようにコンパクト/一眼レフという区別が無意味なものになりつつあります.このX100Tもコンパクトというくくりがあまり似合わないようなカメラでもあります.
レンズの焦点距離というのは人それぞれ好みがわかれるところで、28mm、35mm、50mmあたりが好まれます.自分の場合は28mmか35mmといったところで、28mmではGRを、35mmではDSC-RX1とX-T1/X-A1用のXF23mm F1.4 R(換算35mm)を使用していました.
が、RX1は標準でファインダを装備しておらず、オプションのEVF(電子式ファインダ)かOVF(光学式ファインダ)を使用する必要があります.EVFは見た目が好きになれず、OVFはVoigtlander製のものを使用していましたが、パララックス(撮影するレンズとファインダで映像のずれ.このため意図したフレーミングで撮影ができない)もあって使用には難がありました.
X-T1とXF23mmの組み合わせは画質は申し分ないのですが、やや大型のため日々持ち歩くというレベルではなく旅行などで使う感じでした.また、最短撮影距離が28cmと寄れないのが不満の種でした.
日々使える35mmのカメラがほしい、それもきちんとしたファインダを備えたものを.
この条件から浮かび上がってくる唯一といえるカメラがX100Tだったのです.X100Tはファインダに異常ともいえるほどのこだわりをもったカメラで、EVF/OVFをレバーで瞬時に切り替えることができ、OVFでも液晶をオーバーレイさせて撮影情報を投影させパララックスを自動補正し、さらにはOVF画面の一部にEVF映像を投影させてピントをデジタルで確認する、なんてことまでを可能にしています.
またX100TはX100、X100Sとシリーズとして続いたカメラの3代目です.X100が発売されたときに店頭で触ったときの感想は、AFが遅くて操作系に馴染めず、ファインダはすごいけどさして魅力を感じるものではありませんでした.
その後、X100Sになって大幅にAF速度が向上し、X100TになってOVFでピント確認ができるようになったり細かな部分が機能アップすると同時に、自分もX-T1を買って富士のカメラの素晴らしさに開眼することとなって、非常に魅力的なカメラとして購入候補に挙がったのでした.
とはいえ、軽く10万円を超えるカメラなので、ぽんと買えるようなものではありません.なので、今回は35mmで競合するRX1とXF23mm F1.4 Rを下取りに出すことにしました.下取り価格を調べたところ、この両者と細かなオプションパーツを下取りに出すことでほとんど出費もなくオプションのフードや予備バッテリまで含めて買えることがわかりました.
ここで一つ問題が.では売るかとパッキングしたところで、なぜかX100Tの新品価格が1万円以上も高騰したのです.12万円台で買えていたものが14万円になってしまい、しばらく様子を見るも下がる気配がないため、結局しびれを切らして店に向かうことになりました.